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カ―カバーの形状と製作
まず初めに、カバーで車を保護する上で、ホコリの侵入、風によるカバーのズレや移動を防ぐには、カバーと車体のフィット性が重要となります。
ですから、カバーで車を優しく保護するために、何よりも重要な事は、いかにカバーを車体にストレスなく優しくフィットさせるかです。
それには、装着において、カバーが車の形状に差異やズレがなく正確に合うよう、カバーに車の形とサイズを忠実に再現することが求められます。
なぜなら [ WORK1] と [ WORK7] で記述したとおり、カバーの形状と構造のラフな作りが車体へのマイナス要因となるからです。
このような理由から、カバー形状の製作は、カバーの全体像が決まり、カバーの性能に直結する、とても重要な工程となります。
その上で、私どもは Only One の方法を用いて、カバーに車の形とサイズを忠実に再現し、
カバーが車の形に差異やズレがなく正確に接し、車のボディにストレスなく優しくフィットする、理想的なカバーの形を作り出します。
ここではポルシェを例に、一般的なカバー形状の製作方法から、私どもの製作方法へ、問題を提起しながら進めて行きたいと思います。

まず、ポルシェのカバーを作るには、どのような方法でカバーにポルシェの形を作り出すか、その方法によりカバーの完成度が決まります。
一般的な方法は、定規やメジャーで車の・縦・横・高さ・など車体各部の寸法(長さ)を測り、その数字(..cm)からカバーの形を作ります。
つまり、車体を採寸し、測った数字を図面に書き入れ、その図面の数字からカバーを作る方法です。
これは、とても能率の良いシンプルな方法ですが、私どものカバー製作では使いません。
その理由は、車の形を数字(..cm)で表す方法では、車体の曲面形状への対応が不十分だからです。
例えば、ポルシェの写真からも、ポルシェの車体は多種多様な曲面で構成されており、
どの曲面も、3次元で複雑に角度変化する、丸みを持ち、膨らみを持ち、形状の違うボリュームを持っています。
この複雑な立体曲面の姿形は、定規やメジャーで測れば数字(..cm)で正確に表せるモノでしょうか、そうは思えないのです。
ですから、車を採寸してカバーを作る一般的な方法では、車体の全体像への対応が不十分なため、私どもが意図するカバーは作れません。
私どものカバー製作では、カバーに車の形状を忠実に再現するため、車の曲面の形に至るまで、全て正確なデータを必要とします。
そこで、私どもは洋服の高度な仕立て技術から多くを学び、服作りの立体裁断の技術を用いてカバーの形を製作します。
立体裁断とは、クチュールなどの特別な服を仕立てる技術で、紙を実物に直接あて、紙にボディの形を写し取る方法のため、
紙に実物のシルエットを立体で忠実に再現する事ができ、全体像を忠実に表した「立体の型紙」を作る事ができます。
つまり、立体裁断ではボディの丸みや膨らみやボリューム感まで、ボディの全体像を「立体の型紙」に再現する事ができるのです。
そして、立体裁断で作られた「立体の型紙」を使い、注文者のボディに合わせた服が仕立てられます。
このように、カーマインのカバー形状は、オーダーメイドの服作りに学び、立体裁断の技術を用いた Only One の方法で製作します。
その方法は、下記にて詳しく説明させて頂きます。

上記にあるよう、私どもが意図する、車の形とサイズを忠実に再現したカバーを作るには、車体の曲面の形に至るまで正確なデータが必要です。
そこで、私どもは立体裁断の技術を用いて、紙を使い、車体の丸みや膨らみやボリューム感まで忠実に再現した「立体の型紙」を作り、
その「立体の型紙」を使いカバーを製作することで、カバーに車の形を曲面に至るまで忠実に再現します。
ポルシェにおける「立体の型紙」を作る手順は、
はじめに、大きな紙をポルシェの実車の上に広げ、ハサミで平面の紙に切れ目を入れ、紙をポルシェの車体に被せます。
そして、紙を車のボディに丁寧に合わせ、紙をカッティングしながら、平面の紙を車体の立体の形に変化させて行き、
紙に、ポルシェのカーブした曲面、タイヤ回りの膨らみなど、車体の丸く膨らむ曲面の姿形を立体的に作り出します。
そして最終的に、ポルシェの実車の上に、ポルシェの形を曲面に至るまで忠実に再現した紙製のカバーを作り上げます。
つまり、ポルシェの形とサイズを忠実に再現した「紙製のカバー」=「立体の型紙」の完成です。
そして、カーマインカーカバーは、この「立体の型紙」とソックリに製作します。
製作工程を簡潔に示すと、「立体の型紙」を分解 → 平面の型紙にする → 型紙で生地を裁断 → 生地の縫製 → 完成、となります。
つまり、ポルシェの形を忠実に再現したカーカバーの完成です。
このように、私どものカバー製作では立体裁断の技術で作る「立体の型紙」を使い、カバーに車の形とサイズを忠実に再現することで、
カーマインカーカバーは、車の形に差異やズレがなく正確に接し、車のボディにストレスなく優しくフィットする、理想的な形状を有します。
最後に、私どもにおいて、カーカバーの形状、それは最上のカーカバーを作るために必要な条件の1つです。
最上のカーカバーとは[ PRODUCTION ]で記述した、[WORK3_ カバーの構造] [WORK4_ 生地のクオリティ]、
この全ての条件が必要で、その全ての相乗効果によって成立します。ぜひ【WORK3】【WORK4】をお読み頂けたらと思います。
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